「皆様はスーツのサイズの見方がわかりますか?」
スーツのサイズでは「A5」・「AB6」、「46」、ほかにも「36」といった表記がされています。
■スーツのサイズで多い悩み
スーツの「A5」、「AB6」、「46」のサイズは大きいのか?小さいのか?
スーツのサイズはいつも「A5」だけど「46」の表記だとどのサイズを選べばいいのか?
プロのスーツ販売員さんに選んでもらった場合、フィッターによって細身、ゆったりめなどの誤差はあるものの、サイズの大きなズレは少ないです。
しかし、「自分で選ぶ」「プロでない人が選ぶ」「オンラインストアで買う」といった場合、
サイズが極端に大きかったり、小さかったりとスーツのサイズが合わないことがあります。
スーツのサイズを失敗してしまうとどんなに良いスーツ、ブランドのスーツを着ていても台無しです。
サイズの選び方を少しでも知っているとサイズ選びを失敗する確率が減り、自分でもスーツを選びやすくなります。
スーツを綺麗に着こなし上品な雰囲気、清潔な雰囲気になるためにスーツのサイズの見方についてご紹介します。
スーツのサイズ「a5」・「46」とは?
スーツのサイズ表記である「a5」はJIS表記。「46」はヨーロッパ表記です。
スーツのサイズ表記はややこしいですが、一つではありません。
スーツのサイズ表記は「a5」、「46」、「36」はブランドや国によって種類があります。
ポイント
◇スーツで多いサイズ表記の種類
□「A5」は日本(JIS)サイズの表記
□「46」はヨーロッパサイズの表記
□「36」はイギリス・アメリカサイズの表記
【スーツサイズ表】イギリス・アメリカブランドで多い表記
「36」、「38」といったイギリススーツ・アメリカスーツのサイズ表記。
少しややこしいですが胸囲(チェスト)をヤード・ポンド法のインチを基準にしています。
イギリス・アメリカのスーツサイズ表
◆イギリス・アメリカのスーツサイズ表記
■サイズ:胸囲(チェスト) :胴囲(ウエスト)
32 81 66
34 86 71
36 91 76
38 97 81
40 102 86
42 104 91
※インチ=2.54cm
■身長区分
Extra Short 163未満
Short 163〜173
Regular 173〜183
Long 183〜193
Extra Long 193以上
例を表記させて頂きましたが、あくまでも例になります。
ブランドによって、チェスト・ウエストは異なることがあるので、注意が必要です。
【スーツサイズ表】ヨーロッパブランドで多い表記
「46」・「48」といったスーツのヨーロッパのサイズ表記。
胸囲(チェスト)の半分をメートル法のセンチを基準にしています。
スーツのサイズ表記のされ方は42・44・46・48・50というサイズで表記されます。
ヨーロッパで多いスーツサイズ表
■ヨーロッパで多いスーツサイズ表記
ブランドによって変わりますがスーツのサイズ目安として、
42→XS 44→S 46→M 48→L 50→LL 52→XL
42→XXS 44→XS 46→S 48→M 50→L 52→LL
ヨーロッパのスーツサイズを詳しく知りたい人
ヨーロッパサイズでは胸囲(チェスト)の半分をメートル法のセンチを基準にしているので、46サイズであれば胸囲が92になります。
ウエストはドロップ寸で表されます。
◆ドロップ寸とは?
着用者の胸囲半分とパンツのウエストの半分との差を意味します。
ドロップ寸ではドロップ8、7、6、4、2、0の2cm刻みの6通り用意されています。
ドロップ寸の数字が高いほどスーツのシルエットも変わってきます。
ドロップ寸の数字が高いほどジャケットのウエスト部分がシェイプしたスッキリとした印象になります。
ポイント
■Drop寸のサイズ・体型の目安
Drop8: 痩せ型体型
Drop7:少し痩せ型
Drop6:標準体型
Drop4:少しがっちり体型
Drop2:がっちり体型
Drop0:肥満体型
ドロップ8はウエストが胸囲の半分と8cm差があるということで、ドロップ7はウエストが胸囲の半分と7cm差があるということです。
46のドロップ8であれば胸囲が92cm、ウエストが46-8=38、ウエストも倍にすると76cmということになります。
◆サイズ:胸囲
42:84
44:88
46:92
48:96
50:100
52:104
54:108
体型区分 胸囲-ウエスト
Drop8 16
Drop7 14
Drop6 12
Drop4 8
Drop2 4
Drop0 0
◆身長区分 身長 表示方法
Corto 171cm未満 「C」
Regolare 171cm〜178cm 「R」
Lungo 178cm以上 「L」
■表記例
46-8-C
胸囲が92 ウエスト76 171cm未満の方ということです。
48-6-R
胸囲が96 ウエスト84 171cm〜178cmの方ということです。
最近ではセレクトショップで販売されているスーツやジャケットに多い表記です。
計算方法がわからなくても自分の体型の表記を知ってるだけでサイズで悩むことが無くなります。
【スーツサイズ表】日本ブランドで多いサイズ表記
A5といった日本(JIS)表記サイズではスーツを買ったことがある人なら聞いたことがあるサイズ表記だと思います。
日本のサイズ表記はJIS規格で胸囲とウエストの差、身長を記号化して組み合わせたものです。
ややこしいですが、胸囲を除いて身長とウエストサイズが分かればある程度のサイズが絞り込めます。
スーツサイズ表【号数】
■身長区分 号数(身長)
3号 160センチ
4号 165センチ
5号 170センチ
6号 175センチ
7号 180センチ
■YA体 (痩せ型・細いサイズ)
胸囲-ウエスト差14cm
体型 身長 ウエスト
YA3 160 72
YA4 165 74
YA5 170 76
YA6 175 78
YA7 180 80
■A体(標準サイズ)
胸囲-ウエスト差12cm
体型 身長 ウエスト
A3 160 76
A4 165 78
A5 170 80
A6 175 82
A7 180 84
■AB体(少しがっちり体型・少し大きいサイズ)
胸囲-ウエスト差10cm
体型 身長 ウエスト
AB3 160 82
AB4 165 84
AB5 170 86
AB6 175 88
AB7 180 90
■BE体(がっちり体型・大きいサイズ)
胸囲-ウエスト差4cm
体型 身長 ウエスト
BE3 160 90
BE4 165 92
BE5 170 94
BE6 175 96
BE7 180 98
■E体(肥満体型・大きいサイズ)
胸囲-ウエスト差0cm
体型 身長 ウエスト
E3 160 96
E4 165 98
E5 170 100
E6 175 102
E7 180 104
各体型区分ごとに基準となる身長とウエストサイズを記載しました。
注意点としてウエストサイズはブランドによって前後する場合があるので、注意が必要です。
スーツのパターンオーダー・イージーオーダーはどう違うの?どちらにするべきか?メリット、デメリットのご紹介。
上着(ジャケット)のサイズの選び方、サイズの確認の仕方
自分に合うサイズを見つけたら、そのサイズが適正か確認しないといけません。
サイズ合わせを失敗すると高級スーツ、高品質なスーツでも台無しになるので慎重に選ぶ必要があります。
スーツのジャケットのサイズ合わせで重要な箇所をご紹介します。
スーツのジャケット:サイズ合わせで重要な箇所
肩・胸・首まわり・胴囲・袖丈・着丈
上記の6つのうち肩、胸、首回りはの3つは修理もしにくいため、サイズが合わせは特に重要です。
既製品のスーツ(出来上がりのスーツ)の場合、袖丈は修理する方は多いです。
着丈はジャケットのディテールが変わってしまうので修理はおすすめしません。
スーツのサイズ合わせ「肩」
スーツは肩で着るというほど肩のサイズ合わせは重要です。
■スーツの肩の適正サイズ
着用者の肩にスーツの肩が自然に収まる
着用者の肩先とジャケットの肩先が自然に合う
〜スーツの肩のサイズが合っていない場合の見分け方〜
■スーツの肩が大きい場合
ジャケットの肩先から下(袖)部分に不自然なへこみがでる。(肩が落ちている)
■スーツの肩が小さい場合
背中に「ツキジワ」と呼ばれる横ジワができる
ツキジワが出ているか自分で見るために、鏡の前で横を向いて確認する人がいます。
横を向いてみるとツキジワが出ていなくてもシワが入ります。
ツキジワが出ているかどうかは正面を向いた状態で出ているか確認してください。
自分では難しいので販売員、お連れ様に確認するようにしてもらってください。
アームホール部分に脇に横ジワが入る・背中にシワが入る
ジャケットの肩先が着用者の肩先よりも内側(首側)に入っている
【スーツの肩幅はお直し・修理できるのか?】料金・知っておきたい注意点をご紹介。
スーツのサイズ合わせ「胸(チェスト」
■スーツの胸の適正サイズ
着用者の胸付近を違和感なく、自然に覆っています。
ラペル(衿)が綺麗に身体に沿っている
〜胸が合っていない見分け方〜
■スーツの胸が大きい場合
胸回りに不自然な大きなシワがでる
ジャケットに丸みがなく平面的に潰れたような雰囲気
■スーツの胸が小さい場合
脇の下、二の腕付近に横ジワ
ボタンを締めた際にX字型のシワが出る
Vゾーン(ラペル)が浮く
スーツサイズ合わせ「首まわり」
■スーツの首まわり適正サイズ
上襟が着用者の首回りに沿うようにきれいに収まっている
〜首回りが合っていない見分け方〜
■スーツの首まわりが大きい場合
上襟部分(首回り部分の襟)とシャツの間に隙間ができシャツの身頃(胴部分)が見えてしまう
■スーツの首まわりが小さい場合
上襟部分(首回り部分の襟)が食い込んでいる
スーツのサイズ合わせ「胴囲(ウエスト)」
◆スーツの胴囲の適正サイズ
ボタンを締めた際に着用者をシワなく自然に覆っている
目安としてボタンを締めた際にコブシが横に一つ入るくらい
〜胴回りが合っていない見分け方〜
■スーツの胴回りが大きい場合
昔はボタンを締めた際、コブシが縦に一つ入るくらいが基準と言われていましたが、現在の着こなしでは大きすぎる
■スーツの胴回りが小さい場合
X字状のシワ、大きく横ジワが出る
【スーツのジャケットのお腹周りはお直し・修理はできるの?】料金・注意点をご紹介。
スーツのサイズ合わせ「袖丈」
◆スーツの袖丈の適正サイズ
袖先から親指の先の長さが10〜11cm程度
腕を下ろした際に手首の骨の突起部分程度の長さ
〜袖丈が合っていない見分け方〜
■スーツの袖丈が長い場合
袖丈が親指にかかっている
■スーツの袖丈が短い場合
袖丈が手首の骨の突起部分よりも短い
【スーツ・ジャケットの袖は修理可能?】袖が長い・短い場合の適正サイズ・修理代・期間まとめ。
スーツのサイズ合わせ「着丈」
◆スーツの着丈の適正サイズ
お尻と太ももの付け根部分付近
親指の第一関節がジャケットの裾に触れる
〜着丈が合っていない見分け方〜
■スーツの着丈が長い場合
ジャケットの裾がお尻を大幅に超えて太ももまで長さがある
■スーツのの着丈が短い場合
ジャケットの裾がお尻の半分ほどしかない
【俺のスーツの着丈の長さは短い?長い?】着丈の長さの目安、修理ができるかをご紹介。
スーツのパンツ(スラックス)サイズの選び方・サイズの確認の仕方
パンツのサイズ合わせで重要な箇所
ウエスト・ヒップ(お尻)・太もも・股下
上記の4つがサイズ合わせでは重要な箇所になります。
特にヒップ(お尻)部分は調整が難しいので慎重に選ぶ必要があります。
スーツのサイズ合わせ「ウエスト」
◆スーツのウエストの適正サイズ
ウエスト部分は立ったり座ったりしても窮屈感がなく自然に履ける
立っている時に適度にゆとりがある
〜ウエストが合っていない見分け方〜
■パンツのウエストが大きすぎる
ベルトを締めた際にウエスト部分が折れ曲がる、余りシワが入る
■パンツのウエストが小さすぎる
座った際にウエストがお腹に食い込む
ウエストが締まらない
パンツの横のポケットが開く(ズボンの履く位置や着用者の姿勢にもよる)
【スーツのパンツのウエストは修理・お直しはできるのか?】料金・時間・注意点をご紹介。
スーツのサイズ合わせ「お尻(ヒップ)」
◆スーツのヒップの適正サイズ
前、横、後ろに無駄なシワがない状態
〜ヒップが合っていない見分け方〜
■パンツのヒップが大きすぎる
後ろ側にたるみジワ、余りジワがでる
■パンツのヒップが小さすぎる
お尻の下部分に横ジワ
パンツの横のポケットが開く(ズボンの履く位置や着用者の姿勢にもよる)
スーツのサイズ合わせ「太もも」
■スーツの太ももの適正サイズ
着用者がきつくもなく、緩くもない自然な状態
太もも部分がひとつまみ程度余裕がある
〜太ももが合っていない見分け方〜
■パンツの太ももが大きすぎる
全体に大きな縦の余りジワが出る
■パンツの太ももが小さすぎる
太ももの横の縫い目にシワが入る
お尻の下部分に横ジワが入る
パンツの横のポケットが開く(ズボンの履く位置や着用者の姿勢にもよる)
スーツのスラックス・パンツの【ウエスト・太ももがきつくなってきた】時に役立つ修理・直し方法。
スーツのサイズ合わせ「股下」
股下は着用者の好みで合わすことができます。
しかしスーツの印象を左右する重要な箇所の一つでもあります。
〜股下の合わせ方の目安〜
■パンツの裾幅が太い場合
ワンクッション(足の甲部分でひと折り程度)
ハーフクッション(足の甲部分で軽く折り曲がる程度)
■パンツの裾幅が細い場合
ハーフクッション(足の甲部分で軽く折り曲がる程度)
ノークッション(足の甲部分に折り曲がりがなく、腰部分から裾部分まで一直線になっている状態)
スーツのブランド、国ごとでサイズ表、サイズの確認、適正サイズの見分けかたをご紹介しました。
サイズ表記は上記でご紹介した以外にものもあります。
ブランドごとの表記方法があるとこもあります。
同じサイズでも細身、ゆったりめと種類があります。
スーツのサイズは細かくわかりにくいので、良いスーツを見つけるにはプロに選んでもらうのが一番です。
しかしスーツのサイズを少しでも知っていると選びやすくなります。
スーツを買う際は今回ご紹介した内容を参考にして頂けたら幸いです。
スーツのサイズを綺麗に合わせるなら「パターンオーダースーツ」もおすすめです。
ワイシャツ・ドレスシャツの「サイズが合わない」「こだわりたい」人の買い方・選び方のご紹介。