スーツのズボン・スラックスの「股が破れた」、「お尻の部分が裂けた」ということはありませんか?
私自身もせっかく買ったスーツのズボン・スラックスが破れてしまってショックを受けたことがあります。
ズボン・スラックスが破れたり、裂けたりすると上着だけ捨てるのはもったいない気もします。柄の入っていない無地の上着・ジャケットならば使えるかもしれませんが、柄の入っている上着・ジャケットならば使い道なく捨てるしかありません。
少しでもスーツのパンツ、スラックスを長く着用できるよう、股の破れ、お尻が裂ける原因と予防・対策法を実体験を踏まえた上、まとめましたのでご紹介します。
Contents
よく破れる、裂ける箇所
スーツのズボン・スラックス・パンツの破れる、裂ける箇所は人によって異なりますが、よく破れる、裂ける箇所があります。
スーツのズボン・スラックス・パンツが破れて、裂けてしまって、多くのビジネスマンを悩ませるのが、①股の部分(股ズレ・股の毛玉)・②お尻の縫い目の部分・③後ろポケットの端の部分(カン止め部分)。
この③点がよく破れた、裂けたという方が多いです。
股の破れ、お尻が裂ける原因とは?
ズボン・スラックスの破れ(股ズレ・毛玉)、お尻の裂ける原因は様々なため、一概に「これが原因です」とは言えません。しかしよく起こりやすい原因があります。
◇股の破れ、お尻が裂ける考えられる原因
①.そもそもサイズが合っていない
②.ポケットに物を入れすぎている
③.頻繁にクリーニングに出している
④.連続着用をしている
⑤.ジーンズや綿パンのように履く(履き方が悪い)
⑥.糸の細い(細番手)のデリケートな生地を履いている
⓻.摩擦
上記のような理由でズボン・スラックスの股の破れ(股ズレ・股の毛玉)、お尻が裂ける原因になっていることが多く見受けられます。
そもそもサイズが合っていない
太もも、下半身がガッチリしている人、太っている人は股ズレ、股の毛玉、お尻が裂けたという方が多いです。
ここ数年、細身のスーツが流行しているため色んなメーカーがシルエットを意識して股上が浅くなっていて、太もも(ワタリ)、お尻周りが昔に比べ細くなっています。
股ズレ、股の毛玉、お尻が裂けるからといって、ズボン・スラックスを意識してワンサイズ大きめのスーツ、かっこ悪いスーツを買うのは誰もが嫌です。シルエットを意識して、ズボンの太もも(ワタリ)、お尻が多少きつくてもそのまま買う人がいます。
私自身、太ももが太く、お尻もガッチリしている体型なのに細身のスーツを着ていました。お尻の部分、太ももが張っていたため、お尻の部分が裂けたり、股の部分に毛玉ができたり破れていました。
シルエットは崩したくなかったので、パターンオーダーではパンツの寸法を調整、既製品ではお尻と太ももの部分を修理で大きくすることでシルエットを崩すことなく、ズボン・スラックスを長く履けるようになりました。
■予防・対策
パターンオーダーでズボン・スラックスのみワンサイズ上のものにする。
既製品では限度がありますがお尻の部分、太もも(ワタリ)の部分を大きくすることができるので修理する。
股ズレの多い人はシックを付けてもらう。補強テープを貼ってもらう。
スーツのスラックス・パンツの【ウエスト・太ももがきつくなってきた】時に役立つ修理・直し方法。
ポケットに物を入れすぎている
スーツのズボン・スラックスはポケットが付いていますが、本来ポケットには物を入れません。よく街で後ろポケットに財布を入れていたり、横のポケットに物を入れている人がいます。二つ折りの財布など後ろポケットに入れていると最悪です。
物を入れていると足を曲げた際、座った際にパンツの生地のゆとり分が物の膨らみにとられるため、生地の縫い目に負荷・負担がかかりやすくなります。
私自身もスーツを着始めた時、後ろポケットに財布を入れ、横のポケットには小銭入れを入れるという最悪なことをしていました。
スーツのズボン・スラックスに物を入れないように意識したら、ズボン・スラックスの破れ、裂けるのは少なくなりました。
■予防・対策
ポケットに物を入れない
ハンカチを入れるにしても薄いもの(タオル地の分厚いものはNG)
スーツのパンツ・ズボンの「後ろポケット」が破れる原因・対処法・修理方法のまとめ
頻繁にクリーニングに出している
夏場など汗をかくため頻繁にクリーニングに出している人が多く見受けられます。確かに汗をかいたらクリーニング出したいですが、クリーニングに出せば薬剤やウールの油分が飛んでしまい、生地は傷みやすく風合いも変わっていきます。長く着用したいのであれば、クリーニングの回数は控えてください。
私自身もクリーニングにスーツを着始めた際、頻繁に出していましたが、クリーニングの回数を控えるようにしてからスーツの持ちが良くなりました。
■予防・対策
クリーニングはシーズンに1〜2回
クリーニングに出さず、消臭スプレーなどで対応
厄介なスーツのシワをクリーニングに出さず自宅で取る3つの簡単な方法。
連続着用をしている
気に入ったスーツや着やすいスーツであれば毎日着用したくなります。しかし毎日着ていればスーツは確実に傷んでいきます。
ウールのスーツはシワを自然に回復する力を持っています。連続着用しているとシワの回復の前に生地が傷んでいき、股ズレ、股の毛玉、お尻が裂ける、ズボンのテカリ、クリースラインが消える原因となります。
私自身も気に入ったスーツがあり、そればかり着て仕事に行っている時期がありました。
やはり生地が回復する前に何度も着用しているので、すぐに股のところが毛玉、生地が薄くなったり、後ろのポケットが破れることが多かったです。またパンツのクリースラインもすぐ消えていました。
クリースラインが消えると非常にかっこ悪く、清潔感がなくなります。
連続着用をやめ、スーツの着数を持つようにし、お気に入りのスーツは仕事の大事な時に着るようにしたら、スーツの持ちが格段と上がりました。
■予防・対策
1日着たら2〜3日は開け連続着用は避ける
ハンガーはスーツ用の厚めのハンガーを買う(スーツを買った際に付いてくるもの、クリーニング上がりのハンガーは傷みやすいのでNG)
ズボン・スラックスをハンガーにかける際はふくらはぎ部分を挟み込み、重力でシワを伸ばすようにする(着用後、スチーム、霧吹きなどしてあげるとシワが伸びやすくなる)
スーツのパンツの折り目(クリースライン)を長持ちさせる4つの方法
ジーンズや綿パンのように履く(履き方が悪い)
スーツをジーパンや綿パンのように、若い人であれば学生服と同じように着ている人がいます。スーツを雑に扱えばその分スーツの寿命も短くなります。
私自身もスーツを着始めた懐かしい頃、生地や縫い目に負担をかける動きをしていました。
ジーパンや綿パンのように仕事で作業をしたり、足を大きく広げたり、仕事帰りにボーリングや飲みに行ったりしているとすぐに股の部分が破れてしまったり、毛玉ができてしまっていました。
その度に買ったばかりで買い直すのが金銭面でも辛かったので、長く着用するように心がけました。縫い目に負担がかかるような動きは意識してなるべくしないようにするとスーツの持ちも変わっていきました。
■予防・対策
生地・縫い目に負担がかかるような動きなどは極力避ける
スーツ・スーツのパンツが破れた・ほつれてしまった時の修理・再利用の仕方
糸の細い(細番手)のデリケートなスーツ生地を履いている
柔らかく手触りが滑らかな生地は着心地も良く、見た目としてもとてもカッコいいです。(特にイタリア生地などに多いです。)
柔らさと手触りを良い生地は糸の細いモノが多いです。糸が細ければその分生地は摩擦に弱かったり、デリケートになります。
高い生地だから摩擦や強度に優れていると思っている人もいますが、良い生地ほどデリケートなモノが多いです。代わりに安い生地にはない柔らかさ、ツヤ、手触りの良さがあります。
私自身もスーツを着始めた頃、イタリア生地やデリケートな素材のスーツを買い、何着もダメにした記憶があります。デリケートなスーツを連続着用したりしていると他のスーツに比べて持ちが悪かったような気がしました。細番手のイタリア生地やデリケートな素材のスーツはより慎重に着るように意識したら、持ちが良くなりました。
■予防・対策
柔らかくデリケートな素材のスーツは、ご紹介した1〜5までの予防・対策を意識してください。
スーツは絶対に生地だけで選んではいけない。後々後悔しない長く着るためのスーツの買い方。
摩擦
通勤時に自転車を漕ぐ方はズボン・スラックスの股ズレ、股の毛玉が出来る方が多いです。また座り仕事の方は摩擦によってズボン・スラックスがテカる人が多いです。スーツを着る以上、摩擦は避けて通れないので、完全に防ぐことは不可能です。
私自身も股の毛玉、股の破れでズボン・スラックスをダメにしてしまうことが多いです。そのため長く着用できるよう、なるべく着数を持つことと細番手、デリケートな素材のものは避けるようにしています。
■予防・対策
スーツを買う際、イタリア生地やデリケートな素材・細番手のスーツは避ける
着数を持ち、1着1着の着用頻度を少なくして生地の負担を軽くするようにする
2パンツスーツやパターンオーダーで同じズボン・スラックスを作る
自転車通勤はスーツが傷み・破れやすい!?原因・理由と改善策のご紹介。
いかがでしたでしょうか。
スーツのズボン・スラックスの股の破れ、股の毛玉、お尻の裂ける大きな原因をまとめました。
股の破れ、股の毛玉、お尻の裂ける要因は一つだけとは限られず、上記のような原因が重なっておきたり、ここにご紹介していない他の原因で破れることもあります。
せっかく買ったスーツが破れたり裂けたら誰もがショックでもったいないと感じます。少しでもズボン・スラックスを長持ちさせるために手間になることもありますが、今回ご紹介した内容を実践してスーツのズボン・スラックスを長持ちさせましょう。
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