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結婚式やお通夜、お葬式といった冠婚葬祭で着用される「フォーマルスーツ(礼服)」。
店頭でお客様をご案内していると、以下のようなお声をよく耳にします。
- 「あまり着る機会がないから、安いフォーマルスーツでいい」
- 「仕事用のブラックスーツ(黒無地のスーツ)を持っているから買わない」
- 「そもそもフォーマル専用のスーツは必要ない」
これまで数千人以上のお客様のスタイリングに携わってきた経験から、はっきりとお伝えします。
大人の身だしなみとして、フォーマルスーツは一着持っておくことをおすすめします。
本記事では、「フォーマルスーツが必要な理由」と「長く使える賢い買い方」、そして「なぜビジネス用の黒スーツでは代用しにくいのか」について解説します。
フォーマルスーツとは
フォーマルスーツとは「礼服」の一種です。
礼服とは、結婚式やお通夜、お葬式といった冠婚葬祭に着て行くスーツのことを指します。
「フォーマル」には「公式」といった意味があり、公式的・儀礼的な行事に適した格式の高い服装とされています。
フォーマルスーツが必要とされる理由
昨今の結婚式では、フォーマルではなくビジネススーツやオシャレなスーツで参加される方もいらっしゃいます。
一方、お葬式では控えめな服装を心がけることが基本的なマナーとされています。お葬式でフォーマルスーツでない方やビジネススーツの方は稀ですが、いらっしゃるのも事実です。
冠婚葬祭の場において、主役は自分ではありません。
結婚式であれば新郎新婦、お葬式は故人であり、ご冥福を祈る場です。
場にそぐわない服装で参加すると、気づかないうちに周囲に気を遣わせてしまうことがあります。
たとえば結婚式であれば主催側や他の参列者、仕事関係の場であれば所属する会社の印象にも関わってくることがあります。
ご自身の印象も大事ですが、冠婚葬祭の公式的な場では、相手やマナーのことを考えてフォーマルスーツを着て行くと安心です。冠婚葬祭のシーンでフォーマルスーツを着ていけば、マナー違反になることはありません。
そのため、フォーマルスーツは一着持っておきたいアイテムです。
(※結婚式などはゲストや会場によって、ブラックスーツでも良い場合があるので、事前に確認されることをおすすめします。)
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フォーマルスーツの賢い選び方
フォーマルスーツには「秋冬用」「夏用」「オールシーズン用」の3種類があります。
| 種類 | 生地 | ジャケットの裏 |
|---|---|---|
| 秋冬用 | 秋冬用生地 | 総裏(そううら) |
| 夏用 | 夏用生地 | 背抜き、あるいは単衣仕立て |
| オールシーズン用 | 秋冬用+背抜き、または春夏用+総裏 | 組み合わせにより調整 |
フォーマルスーツを賢く選ぶなら「オールシーズン用」がおすすめです。
フォーマルは着る機会が少なく、結婚式はまだしもお通夜、お葬式はいつ起きるかわかりません。
「オールシーズン用だと夏は暑く、冬は寒いのでは」と思われるかもしれません。しかし、夏場の室内は冷房が効いており、冬場は暖房があり、外ではコートを羽織ります。そのため、オールシーズン用を一着持っておくのが賢明な選択です。
なかでも、フォーマルスーツはオールシーズン用で「仕立ての良いスーツ」を選ぶことを推奨します。
フォーマルスーツは着用頻度が少ないため、頻繁に買い換えるものではありません。体型が大きく変わらなければ、目安として5年〜10年使う方が多い傾向にあります。
そのため、型崩れしにくい良いスーツを選ぶことが賢明です。
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冠婚葬祭に使えるコートは?
冠婚葬祭に使えて、フォーマルスーツに合うコートは「黒のコート」です。
ウールやカシミヤ素材の黒のコートを持っていれば、ビジネスと冠婚葬祭の両方のシーンで兼用して使うことができます。ビジネス用・冠婚葬祭の兼用として、黒のコートを1着持っておくと安心です。
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ブラックスーツ(黒無地のスーツ)は冠婚葬祭では使える?
近年、ビジネスシーンでブラックスーツ(黒無地のスーツ)を着る方が増えています。
ブラックスーツや黒無地のスーツは結婚式で使う方もいらっしゃいますが、基本的にお葬式では使えません。反対に、フォーマルのスーツをビジネスで使うこともできません。
フォーマルスーツとビジネススーツの違いを整理すると、以下のようになります。
| 項目 | フォーマルスーツ | ビジネススーツ |
|---|---|---|
| 黒の濃さ | 深く濃い黒 | やや薄い黒 |
| ベント(裾の切り込み) | ノーベントが基本 | センターベント・サイドベンツ |
| スラックスの調整機能 | アジャスター付きが基本 | 付いていないことが多い |
| スラックスの仕上げ | シングル仕上げが基本 | シングル・ダブルから選択可 |
特に「黒の濃さ」の違いは、屋外で並んだ際に一目でわかることがあります。葬儀の出棺の際など、フォーマルスーツとブラックスーツの方が並ぶと、色の違いが分かりやすく表れます。
冠婚葬祭では、ビジネス用のブラックスーツで代用すると、場によっては印象に差が出ることがあるため、専用のフォーマルスーツを着用しておくと安心です。
年齢を重ねた方ほど、ブラックスーツよりもフォーマルスーツを着用している方が、上品で落ち着いた印象につながりやすいとされています。
フォーマルスーツとビジネススーツの「形」の違い
フォーマルスーツの形には、シングルとダブルがあります。
現在はビジネススーツと同じ形のシングルスーツが人気であり、ダブルスーツはご年配の方が選ぶ傾向にあります。新しくフォーマルスーツを購入される方には、シングルスーツの形がおすすめです。
■ サイドベンツ(ビジネススーツに多い)
■ センターベント(ビジネススーツに多い)
これに対し、フォーマルスーツの上着は、切り込みがない「ノーベント」が正式なマナーとされています。
また、フォーマルスーツのスラックス(パンツ)には、ウエストの大きさを調整できる「アジャスター」が付きます。アジャスターが付いていると、体型が変化してもウエストを前後で4cm〜6cmほど調整できるため、多少の体型変化があっても長く対応しやすくなります。
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フォーマルスーツはどこで買う?値段の目安は?
フォーマルスーツは、百貨店、専門店、洋服の青山やAOKI、はるやまなどの量販店で取り扱っています。
| 価格帯 | 目安 |
|---|---|
| 手頃な価格帯 | 2万円前後〜 |
| 仕立ての良いフォーマル(量販店中心) | 8万円〜10万円前後 |
| 高級ライン | 数十万円 |
※上記は一般的な目安です。店舗やシーズンによって変動しますので、詳細は各店舗にご確認ください。
数十万円のフォーマルは必ずしも必要ではありませんが、長く使うものなので、値段が安すぎるものもおすすめしません。年齢を重ねた男性が安いフォーマルを着ていると、印象面でやや損をしてしまうこともあります。そのため、30代後半からは仕立ての良いフォーマルを選ぶのがおすすめです。予算的に難しい場合は、セールや売り出しの時期を狙って購入するのも一つの方法です。
「8万円〜10万円の予算を出すのであれば、既製品よりも『オーダースーツ』で作る」という選択肢もあります。
長年着るフォーマルスーツにおいて、肩幅や着丈が体型に「ジャストフィット」しているかどうかは、見た目の印象を大きく左右します。現在は、適正価格で高品質なフォーマル用のオーダースーツが作れる時代です。
フォーマルを適正価格で作れるオーダースーツ2選
「オーダーメイドは良さそうだけど、自分でサイズを測って失敗するのが怖い」と感じる方も多いと思います。
しかし、現在の優良なオーダースーツブランドでは、サイズに関する不安を解消する仕組みが整っています。ご自身の状況に合わせて選んでみてください。
① 自宅で完結。「お気に入りスーツを送るだけ」のSuit Ya
自社工場からの直販により、高級生地のオーダースーツを量販店以下の適正価格で仕立てることができます。
特徴は、「今持っている一番サイズの合うスーツを箱に入れて送るだけ(採寸代行)」というシステムです。自分でメジャーを使って測る必要がないため、サイズ選びで失敗するリスクを抑えられます。店舗に行く時間がない方に向いています。
「フォーマルスーツのために店舗へ足を運ぶ時間が取れない」という方でも、自宅から一歩も出ずにプロ仕様のオーダースーツが手に入ります。
② 実店舗の安心感。全国のプロに直接測ってもらえるSADA
「初めてのオーダーだから、最初は販売員に直接測ってもらい相談したい」という方に向いているのがSADAです。
コストパフォーマンスに定評があり、初心者でも挑戦しやすい価格設定が特徴です。来店予約をしてお店に行けば、テーラーが採寸を行ってくれます。一度サイズを登録すれば、2回目以降はスマホから簡単に注文できる利便性も備えています。
生地選びやサイズ感を実際に手に取って確認したい方は、まず近くの店舗で相談してみるのがおすすめです。
Q&A:フォーマルスーツのよくある質問
最後に、店頭でよくいただく「フォーマルスーツの小物合わせやマナー」についてお答えします。
Q. 合わせるネクタイの色は何色ですか?
A. 結婚式などの慶事は「白」または「シルバーグレー」、お葬式などの弔事は「黒無地」が基本です。
最近の結婚式ではパステルカラー(淡いピンクや水色)のネクタイを合わせるのも一般的ですが、親族としての参列や、スピーチを頼まれているなど格式高い立場の場合は、シルバーグレーが無難です。
Q. 靴やベルトのルールはありますか?
A. 弔事(お葬式)の場合は、金具の装飾がない「黒の紐靴(内羽根式のストレートチップ)」と「シンプルな黒ベルト」が基本です。
ローファーなどのスリッポンタイプや、クロコダイル柄など殺生を連想させるレザー小物はマナー違反とされています。結婚式の場合は、黒の他に焦げ茶色の革靴なども許容されます。
弔事にふさわしい内羽根式ストレートチップは、光沢を抑えたシンプルなデザインが基本です。一足持っておくと、フォーマルスーツと合わせた際の印象がまとまりやすくなります。
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Q. ワイシャツはビジネス用と同じでいいですか?
A. 無地の「白シャツ」であれば問題ありません。
ただし、襟先をボタンで留める「ボタンダウンシャツ」はカジュアルな由来を持つため、冠婚葬祭ではマナー違反となります。「レギュラーカラー」や「ワイドカラー」の白シャツを選んでください。
弔事・慶事どちらでも使える無地の白シャツは、一枚あるとフォーマルスーツと合わせやすく、ビジネスシーンでも活用できます。
スーツはいつどこで買うべき?安くなる時期、種類が豊富な時期、おすすめのお店をご紹介。
まとめ:いざという時のために、信頼できる1着を
フォーマルスーツが必要とされる理由と賢い選び方、フォーマルスーツとビジネススーツの違いをご紹介しました。
- ✔ 冠婚葬祭には専用のフォーマルスーツがおすすめ
- ✔ 選ぶなら「オールシーズン用」が実用的
- ✔ ビジネススーツとは黒の濃さ・ベント・アジャスターなどが異なる
- ✔ 8万円以上の予算ならオーダースーツも選択肢の一つ
フォーマルスーツは着る頻度は少ないものの、長く使うものだからこそ、仕立てが良く体型に合ったスーツを選ぶことをおすすめします。
今回ご紹介した内容が、皆様の参考になれば幸いです。
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