スーツを着て自転車に乗ると、「スーツのパンツの股がいつも破れてしまう」とお困りのビジネスマンは多いです。
スーツを長持ちさせるためには、スーツで自転車は避けたいもの。
しかし自宅から駅まで自転車が必要。仕事で自転車に乗らなければいけない。自転車を避けたいけど、避けられない。
そんな人も多いです。
自転車に乗っても、スーツのパンツの股部分を破れにくくするには、どうすればいいのか?
スーツの股の破れを軽減させる対策を知りたい人は多いです。
スーツ販売、ビジネスファッションのスタイリングをして15年以上の筆者が、自転車に乗ってもスーツのパンツの股を破れにくくする対策方法をご紹介。
スーツで自転車に乗ると股が破れやすい原因と理由
スーツで自転車に乗るとパンツの股部分が破れる原因は「汗」と「摩擦」です。
パンツの股の部分はペダルを漕いでいると汗をかきやすく、どうしても摩擦が発生します。
摩擦は歩いているだけでも発生しますが、自転車のほうが摩擦が強いです。
汗をかいた上に生地と生地が擦れ合う摩擦が発生すると生地の毛玉の原因、生地が薄くなる原因で破れにつながってしまいます。
自転車に乗ってスーツのパンツが破れた!パンツが悪い?
人によっては買ったばかりのスーツが自転車に乗ったらパンツが破れた。
自転車に数回しか乗っていないのにスーツのパンツが毛羽立った。破れた。
「スーツが悪いのではないか?」と言う人がいます。
スーツが悪いと思いたい気持ちもありますが、スーツは悪くないことが多いです。
着ているスーツの素材がデリケートだった、サイズ感が自転車に向いていなかったということが多いです。
どんなスーツが自転車に向いていない?
自転車乗るのに向いていないスーツ、自転車に乗ると破れやすいスーツがあります。
■自転車に向いていないスーツ
①.原毛・糸が細いデリケートな生地を使ったスーツ
②.細身のサイズのスーツ 。
③.起毛素材のスーツ
①.デリケートな生地を使ったスーツは自転車に向いていない
生地の原毛・糸が細い生地は手触りが「滑らか」で「柔らかく」、見た目に「艶」があり「上質感」があります。
しかし残念ながら、原毛・糸が細いデリケートな生地を使ったスーツは摩擦や耐久性に欠ける面があります。
摩擦や耐久性に優れていないので、自転車通勤には向いていないスーツのとなります。
Super150's・Super180'sのスーツは自転車に向かない傾向
高級スーツではSuper150's・Super180'sとデリケートな生地を使われているものがあります。
Super150's・Super180'sは見た目もエレガントでいいのですが、耐久性は強くないので自転車に乗る場合は避けられるのが賢明です。
②.細身のサイズのスーツ は自転車には向かない
細身のサイズのスーツはパンツは股上が浅く、太腿も細い傾向が多いです。
サイズが細身のスーツのパンツは汗・摩擦が発生しやすくなります。
縫い目にも負担がかかりやすくなります。
細身のサイズのスーツは見た目を「スタイリッシュ」に演出してくれるメリットがありますが、自転車通勤には摩擦が発生しやすいため、不向きな傾向です。
③.起毛素材のスーツは自転車には向かない
起毛素材とは生地の表面を毛羽立たせた生地を使うスーツ。主に冬に使用される生地です。
起毛素材は素材感と雰囲気を優先したファッション性の高い生地です。
暖かみがあり、オシャレな雰囲気を演出してくれるメリットがあります。
しかし起毛素材のスーツは過度な摩擦がかかると毛玉や毛羽立ちの原因になります。
自転車通勤のスーツには向いていない傾向です。
自転車でスーツの股が破れる人必見!長持ちさせる5つの対策
スーツのパンツを長持ちさせるには原因の一つである自転車に乗るのをやめるのが一番良い方法ですが、そんなわけにはいきません。
自転車に乗りながらもスーツを長持ちさせる対策をご紹介します。
1.ポリエステル混の生地・コットン生地のスーツを選ぶ
ポリエステル混・コットン生地のスーツはウール100%に比べると丈夫な傾向です。
丈夫さを求められるならポリエステル混・綿素材のスーツが良いとされます。
丈夫な傾向もありますが、デメリットもあります。ポリエステル混の生地を使ったスーツはウール100%、上質な生地と比べると高級感が劣る傾向。
コットン生地は見た目がカジュアルな傾向となってしまいます。
ウール生地のスーツのメリット
ウール100%の素材は見た目に高級感・上品さがあります。冬は暖かく、夏は涼しい、シワの回復性が高いと「見た目」・「機能性」ともに優れています。
しかしポリエステル混の生地・コットン生地に比べると耐久性は落ちてしまいます。
ウール生地、ポリエステル混生地、コットン生地のどれを選んでもメリット・デメリットがあります。
2.スーツのパンツに尻シックをつける
尻シックはスーツで自転車に乗る人に必ず付けて欲しい布。
尻シックは股部分の内側に取り付ける当て布。股ずれ防止、股部分の耐久性を高める効果があります。
パンツの股の部分は汗をかきやすく、負荷がかかりやすい部分なので、当て布で補強することで汗で生地が傷む、生地が薄くなることを軽減してくれます。
ブランドスーツなどは最初から付いていますが、低価格のスーツなどは付いていないことがあります。
パンツの内側の股部分に上記の画像のものがあれば、尻シックがついています。
尻シックはリフォームショップやスーツを購入したお店で¥2,000〜¥3,000ほどで付けることができます。
オーダースーツ店などではオプションで尻シックをつけることができます。
スーツで自転車に乗る人は尻シックをつけられることが賢明です。
※尻シックの価格は店舗によって違うのでご了承ください。
3.スーツのサイズを見直す
細身のサイズのスーツを着ていると、パンツのサイズが細いため、汗をかいたら生地に汗が付着しやすい傾向です。
「汗」は生地が傷む原因の一つ。
股部分に汗をかいた上に、摩擦が発生すると毛玉や股の破れにつながりやすいです。
細身のスーツで自転車を乗って、パンツの股部分が破れる人は、スーツのサイズを見直されることをおすすめします。
スーツのパンツのサイズを見直したら、パンツが長持ちするようになった人も多いです。
4.スーツで自転車に乗る人はパンツを穿きかえる
私の知り合いで、通勤のときにスーツで自転車に乗るのを避けるため、スーツは会社に置いているという人がいます。
自転車に乗るときは綿パン、チノパンなどの丈夫な素材のパンツを穿くという人がいます。
仕事で安っぽいスーツを着るわけにもいかない。上品で見た目のいいスーツを着て仕事をしたい。オシャレなスーツが着たい人にはおすすめの方法です。
5.スーツを買うときに2パンツスーツにする
2パンツスーツとはスーツにもう一本同素材のパンツが付いたスーツ。
スーツで多いお悩みはパンツが破れて、スーツのジャケットだけが残ってしまって困るということ。
同じパンツを2本持っていれば、1本のパンツがダメになってもパンツがもう1本あるので、結果的にスーツを長く使うことができます。
2パンツスーツはパンツが傷みやすい夏場に多く販売されています。
2パンツスーツで販売されてなくても大丈夫
スーツの販売ではジャケット・パンツのセットが基本ですが、2パンツスーツで販売されていなくても、既製品のスーツとオーダーでもう一本。
オーダーで最初からパンツを2本作るなど2パンツスーツを手に入れる方法があります。
ポイント
2パンツスーツにすることで連続着用が避けられ、生地の傷みも軽減されるのでパンツが長持ちしやすいです。
「自転車でスーツの股が破れてお困りの人」まとめ
・スーツの股部分が破れるのは「汗」・「摩擦」が原因。
・原毛、糸の細い生地、起毛感のある生地、上質なイタリア生地、細身のサイズのスーツで自転車に乗ると、パンツの破れにつながりやすい。
■5つの破れ軽減対策
・ポリエステル混・コットン生地といった丈夫な素材のスーツにする。
・スーツのパンツに尻シックをつける。
・スーツのパンツのサイズを見直す。
・スーツのパンツの穿きかたを変える
・2パンツスーツにする
スーツで自転車に乗る人でパンツの股が破れて困る人に破れ軽減対策をご紹介しました。
スーツのパンツが破れるとジャケットはまだ使えるのに使い道がなく、捨てるしかなくもったいなく感じる。
スーツを長持ちさせたい。パンツが破れて困っている人は上記でご紹介した破れ軽減対策を参考にしてください。
今回ご紹介した内容が皆様のお役に立てば幸いです。
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