軽くて暖かい「ダウンジャケット」。
ダウンジャケットは機能性と使いやすさから老若男女がビジネスシーン、カジュアルシーンと幅広いシーンで愛用しています。
冬場に欠かせない便利なダウンジャケットで多くの老若男女を困らせる問題の一つが、ダウンジャケットの「ダウンやフェザーといった中身の毛や羽根がインナーの背中や腕につく問題」。
インナーの背中や腕にダウンジャケットのダウンやフェザーといった中身の毛や羽根がつくと脱いだときに恥ずかしい。
毛をとるのが面倒ということで、ダウンジャケットの着用をためらう人やお困りの人がいます。
ダウンジャケットのダウンやフェザーといった中身の毛や羽根がインナーの背中や腕についてお困りの人に向けて原因と予防法をご紹介します。
ダウンジャケットの毛や羽根がインナーにつく原因とは?
ダウンジャケットの中味の毛や羽根がインナーの背中、腕につく原因はさまざまです。
ポイント
原因として
「ダウンパックを使っていない」
「表面がウール素材」
「縫い目から出てくる」
「中身のフェザーの割合が多い」
「摩擦」
とさまざまあります。
原因①.ダウンパックを使っていない
ダウンジャケットの中身の毛や羽根はジャケットの表地と裏地の間に入っていることは誰もがご存知だと思います。
このダウンジャケットの中身を入れる製法には「パックイン製法」・「ノンパック製法」と種類があります。
ダウンジャケットの中身である毛や羽根を袋に入れているか直接入れているかということです。
パックイン製法とは?
ダウンパックといわれるモノを使う「パックイン製法」。
パックイン製法はダウンパックと言われるガーゼ状の袋にダウンやフェザーを入れてダウンジャケットに詰める二重構造となります。
ノンパック製法とは?
ダウンパックを使わず直接詰める「ノンパック製法」などがあります。
ノンパック製法はダウンパックを使わず直接ダウンジャケットの中にダウン、フェザーといった毛や羽根を入れます。
◇毛やフェザーが出にくいのはパックイン製法
このことからお分かりになるように、ダウンパックを使っているのはパックイン製法。
直接詰めるノンパック製法のダウンジャケットはダウンパックを使っていないため、ダウンの中身の毛や羽根が出てきやすいです。
そのためインナーの背中や腕に毛や羽根がつきやすいです。
ここで勘違いしてはいけないのがダウンパックを使えば「全く中身の毛や羽根が出てこないのか?」ということ。
注意ポイント
ダウンパックを使っているからといってインナーの背中や腕に毛や羽根がつかないわけではない
ポイント ダウンパックを使っていても中身の毛や羽根は出てきますが、ノンパック製法に比べると中身は出てきにくいです。
ダウンパックを使っているダウンジャケットはノンパック製法と比べて、インナーの背中や腕に毛や羽根はつきにくいです。
◇パックイン製法のメリット・デメリット
ダウンジャケットの中身が出にくくなるなら、「全てのダウンジャケットでパックイン製法を使って欲しい」と考える人もいるのではないでしょうか?
パックイン製法、ノンパック製法のどちらにもメリット、デメリットがあります。
ポイント
◇パックイン製法のメリット・デメリット
■メリット
ダウンの中身の毛・羽根が出にくい
■デメリット
ダウン自体が重たくたる・ダウン特有のモコモコ感が出てしまう・デザインに制約がかかるなど
ポイント
◇ノンパック製法のメリット・デメリット
■メリット
ダウンを直接詰めることによって軽さ、スッキリとしたシャープなシルエット、動きやすさを生み出しています。
■デメリット
中身の毛・羽根が出てきてインナーにつきやすい
とにかくインナーに毛や羽根をつけたくないという人はダウンパックを使ったダウンジャケットを選ばられたら良いです。
参考
ダウンジャケットの中身の毛や羽根は最初は出ますが、ある程度出たら落ち着きますので安心して着用してください。
原因②.ダウンジャケットの表地がウール素材
ダウンジャケットの表地にはナイロン素材・ウール素材を使ったダウンジャケットと種類があります。
ウール素材はナイロン素材に比べて見た目が上品で高級感を演出することができます。
しかしウール素材はナイロンやポリエステル素材のダウンジャケットに比べて表地に僅かな隙間が生まれやすいです。
ポイント
この僅かな隙間から空気と一緒に羽毛が出てきてしまいます。中身の毛や羽根が出てきやすい傾向です。
そのため中身の毛・羽根がインナーの背中や腕につきやすいです。
ダウンジャケットから中身の毛や羽根の飛び出しが気になる人はナイロン素材を選ばられたら良いです。
原因③.ダウンジャケットの縫い目から出てくる
ダウンジャケットは縫い目からダウン、フェザーといった中身の毛や羽根が出てこないように特殊な縫製がされています。
特殊な縫製をおこなっていますが、縫い目より細かい毛や羽根が僅かな隙間から出てきてしまいます。
ポイント
縫製の面では低価格のダウンに比べて、ブランドのダウンや高価格なダウンの方が縫製もしっかりとしている傾向のものが多いです。
ダウンジャケットから中身の毛や羽根の飛び出しが気になる人は縫製のしっかりとしたブランドを選ばられたら良いです。
※ブランド品や高価格なダウンであっても中身の毛や羽根は出ます。背中・腕に付きます。
原因④.中身のフェザーの割合が多い
ダウンジャケットの品質表示では「ダウン◯%、フェザー◯%」といった品質表示を見られたことがある人は多いと思います。
このフェザーの割合によって中身の毛や羽根の出やすさが変わることがあります。
フェザーには堅い軸があります。
このフェザーの堅い軸が生地を突き破って出てきてしまうことがあります。
フェザーの割合が高いほど飛び出る可能性は高まります。
なるべくフェザーの割合が少ないダウンジャケットを選ぶことが予防に繋がります。
◇ダウン100%のダウンジャケットはないのか?
フェザーが生地を突き破って中身が出てくるなら「ダウン100%のダウンジャケットを選べば良いのでは?」と思う人がいると思います。
ダウン100%だと復元力に欠けてしまい、中身の潰れや偏りの原因となってしまいます。
ダウン100%のダウンジャケットは私は見たことありません。
ポイント
ダウンジャケットはダウン90%、フェザー10%の割合が中身の飛び出しとしては一番少なくて良く、また軽くて暖かい黄金比になります。
そのためダウンジャケットの中身の飛び出しが気になる人はダウン90%、フェザー10%の黄金比を選ばられたら良いです。
原因⑤.摩擦
ダウンジャケットではインナー・リュック・ショルダーバッグ・椅子の背もたれといった、さまざまな摩擦が加わることによって中身の毛や羽根が出てくることがあります。
ダウンジャケットの中身の毛や羽根の飛び出しを軽減するにはなるべく「摩擦」を発生を抑えることが毛や羽根の飛び出しの防止に繋がります。
中身の毛や羽根の飛び出しが気になる人は摩擦のかかる滑りの悪いインナーの使用・リュック・ショルダーバッグを避けられることが賢明です。
【コート・アウターで使われるダウンは何のどこの毛?】中綿との違いは?ダウンの人気ブランドもご紹介。
ダウンジャケットの毛や羽根がインナーにつく予防法とは?
ダウンジャケットの中身のダウン、フェザーといった毛や羽根をインナーの背中や腕につけない予防法として、まずはご紹介した飛び出しの原因となることを避けることです。
加えてダウンジャケットに「防水スプレー」を使うことで中身の毛や羽根の飛び出しを軽減させることができます。
予防法「防水スプレーを使う」
意外と知られていませんが、ダウンジャケットの中身の毛や羽根の飛び出し予防法として「防水スプレー」を使うと飛び出しを軽減させることができます。
防水スプレーをすることで縫い目や生地のわずかに空いている隙間を埋めることができ、中身の毛や羽根を出てきにくくすることができます。
現在では撥水機能を備えた機能的なダウンジャケットも多いです。
防水スプレーは撥水機能が付いていないダウンジャケットならば中身の毛・羽根の飛び出し予防に加えて防水対策にもなります。
ポイント
防水スプレーで中身を出てきにくくすることによって、ダウンジャケットを着てもインナーの背中や腕に中身の毛や羽根をつきにくくくすることができます。
価格:1,980円 |
◇防水スプレーの注意点
ダウンジャケットへの防水スプレーの使い方としては生地との相性があるので全体に吹きかける前に必ず目立たない部分で試すようにしてください。
目立たない部分で試した後はステッチ部分や飛び出しが多い部分を中心に吹きかけるようにしてください。
インナーに中身の毛や羽根が付いてお困りの人は背中や腕にふるようにしてください。
防水スプレーは生地との相性があるので効果が出やすいものや出にくいものがあります。
インナーに毛や羽根がつきにくくする予防法まとめ
■ダウンパックを使ったダウンジャケットを選ぶ
■ダウンジャケットの表地がウール素材でなく、ナイロン素材のモノを選ぶ
■低価格のダウンジャケットを避け、ブランドや高価格、縫製がしっかりとされているダウンジャケットを選ぶ
■ダウンジャケットでもフェザーの混率が多いものを避ける
■リュックやショルダーバッグを避ける
■滑りのいいインナーを着る
■摩擦を避ける
■防水スプレーをかける
【ブラックスーツ・フォーマルスーツに付くうっとうしいホコリ】ホコリの原因・取り方・防止策を徹底解明。
ダウンジャケットの毛や羽根が出てきた時の対処法
ダウンジャケットは気を付けていてもダウンやフェザーといった中身の毛や羽根が出てきてしまいます。
ポイント
中身の毛や羽根が出たときの対処法は「むやみに引っ張って引き抜かない」ことです。
中身の毛や羽根をむやみに引っ張って引き抜いてしまうと飛び出した毛に連なって余計に中身が出てきてしまいます。
ダウンジャケットではダウンの毛の飛び出しだけでなく、フェザーといった羽根が飛び出てくることもあります。
フェザー、羽根が飛び出てきた場合はフェザーの軸を折り、中に戻すことで飛び出しを軽減させることができます。
ステッチの縫い目などから中身のダウンやフェザーといった毛や羽根が出てきた場合は裏側から引っ張って戻すようにしてください。
完全にダウンの毛が出ているのであれば指でつまんで落とす、コロコロやテープなどでとるようにしてください。
インナーの背中や腕に毛が付いてしまった際もコロコロやテープ、ブラッシングで落とすようにしてください。
※コロコロやテープはダウンジャケットの表面の素材がウール素材の場合、毛羽立ちに繋がることがあるので注意してください。
インナーがニット・セーターの場合もコロコロやテープの使用には注意が必要です。
ダウンジャケットのダウンやフェザーといった中身の毛や羽根がインナーの背中や腕についてお困りの人に向けて原因と予防法をご紹介しました。
ダウンやフェザーといった中身の毛や羽根はさまざま原因で飛び出してきてしまいます。
ダウンジャケットの毛や羽根がインナーについてしまうとうんざりしてして着るのが嫌になります。
ダウンジャケットの毛や羽根の飛び出しは原因を理解し予防することで軽減させることができます。
インナーの背中や腕にダウンがついてお困りの人は今回ご紹介した内容を参考にして頂けたら幸いです。