革靴・財布の革素材として使われる「コードバン」。
革靴、財布を買いに行ったときに話のなかで出てくる「コードバン」。
ネットショッピングをしているときに説明文で出てくる「コードバン」。
知ってて当然のようにとても貴重で良い革素材のように紹介されますが、「そもそもコードバンって何?」
「コードバンの特徴・メリット・デメリットとはなんなの?」
コードバンを知らない人も多いです。
コードバンとは何の素材なのか?特徴・メリット・デメリットについてご紹介します。
1.コードバンって何?
コードバンとは数ある革のなかでも「最高級」、「革の宝石」、「革のダイヤモンド」と言われる革です。
革には牛革、羊革、豚革、馬革、希少動物から得られるエキゾチックレザーなどの種類があります。
コードバンとは馬のお尻部分の皮を使った素材なので馬の革素材になります。
◇コードバンと牛革などとの違い
牛革などの皮革は乳頭層、網状層の2層で成り立っています。
乳頭層が銀面といわれるツヤ革のオモテ側。
網状層というコラーゲンの繊維層を毛羽立たせたのがスエード革。
乳頭層(銀面)
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網状層(床面)
牛革などの皮革に対して、馬のお尻部分にはコードバン層という特別な層があります。
野生の馬が天敵である肉食のオオカミなどに背後から襲われたときに致命傷を負わないように臀部に硬いコラーゲン層を発達させたのがコードバン層です。
乳頭層(銀面)
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網状層
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コードバン層
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網状層(床面)
◇コードバンは希少素材
コードバンは皮の中にあるわずか2mm程度のコードバン層と呼ばれる部分を削り出したものがコードバンの革になります。
全ての馬革がコードバン層を持っているわけではありません。
削らなければコードバン層の有無もわからないです。
コードバン層があっても一枚の大きさも小さいです。
コードバン層を綺麗に傷つけずに削り出すには熟練の技術が必要となります。
そのためコードバンは希少素材になります。
2.コードバンの特徴とは?
コードバンの特徴は「美しくしなやかな光沢感」があるのが特徴です。
光沢感のあるレザーではエナメルレザー、ガラスレザーがありますが、コードバンの美しい光沢感とは違います。
エナメルレザー、ガラスレザーは表面を樹脂でコーティング。
コードバンは鞣し工程でオイルをしっかりと含ませて、グレージングといわれる工程をおこない美しい光沢感を生み出しています。
コードバンは繊維が緻密に配列されているので、光沢感や質感の美しさがあります。
※グレージング・・平滑な面を持つガラスやホーローなどのロールで繊維に圧力を加えながら摩擦をかけ表面を均す工程。
コードバンを削り出す工程が「宝石の採掘」、光沢を出す工程が「宝石の研磨」と例えられています。
3.コードバンのメリット・デメリット
希少な素材であるコードバン。
コードバンは希少だからといってメリットばかりということではありません。
メリット・デメリットがあります。
コードバンのメリット・デメリットについてご紹介します。
◇コードバンのメリット
コードバンを使った製品は先程もご紹介したように美しい光沢感、存在感を放ち、牛革の3倍の強度、トップクラスの丈夫さがメリットになります。
世界には革は200種類以上あると言われています。
コードバンは多くの革のなかでもキメ細かく力強さがあります。
他の革では出ない美しい光沢感、凛とした上品な雰囲気はコードバンでしか出せません。
意外と知られていませんがランドセルにもコードバンが使われています。
乱暴に扱われがちなランドセルにコードバンが使われているということを知ると耐久性、強度が理解しやすくなります。
ランドセルの値段が高いのにも納得がいくと思います。
メリットを知るとコードバンが最高峰のレザーと言われ、100年以上愛され続ける理由が理解できるのではないでしょうか。
□コードバンは育てることができるのもメリット
コードバンは「育つ皮革」としても知られています。
コードバンを使った製品を使っていると経年変化によって変化を楽しむことができるメリットがあります。
使えば使うほどハリや硬さがとれていき、ツヤが増すエイジングを楽しむことができるので長年愛用したい人にはピッタリの素材です。
◇コードバンのデメリット
美しい光沢感、力強さを放つ希少素材のコードバンにもデメリットがあります。
コードバンは水に弱い、汗に弱い、キズがつきやすいデメリットがあります。
□コードバンのデメリット「水に弱い」
コードバンの表面は水滴を弾きません。
水滴が付いて放置しているとコードバンの繊維に浸透し、シミができることがあります。
長時間放置すると水ぶくれが生じることがあります。
□コードバンのデメリット「汗に弱い」
コードバンに限らずあらゆる革にいえることですが、汗によって変色を引き起こすことがあります。
汗に含まれる塩分とアンモニアが原因と考えられます。
汗をかきやすい夏にコードバンの財布などの革小物をお尻のポケットに入れていたら、汗移りして変色してしまったなんている人もいます。
コードバンの財布、キーケースなどはポケットに入れず汗が付着しない鞄に入れるのが賢明です。
□コードバンのデメリット「傷つきやすい」
コードバンはきめ細かでスムースな表情のため傷がつきやすいです。
コードバンのアイテムにはじめて傷がついた日はショックが大きいです。
しかし悲観する必要はありません。
コートバンのアイテムを使い込んでいくと自然と傷が目立たなくなっていき、味が出てきます。
□コードバンのデメリット「新品の雰囲気のままがいい」
コードバンは使い込むほどハリや硬さがとれていき、美しく変化していきます。
変化が嫌。新品の雰囲気のままがいいという人にはコードバンは不向きかもしれません。
4.コードバンといえばホーウィン社
コードバンで知られているのがホーウィン社。
コードバンといえばホーウィン社といっても過言ではないほど有名です。
ホーウィン社は1905年創業、100年以上の歴史を持つ北米の老舗タンナー(整革業者)。
ホーウィン社のコードバンは貝のような美しい輝き、光沢感を放ち、世界品質のコードバンを生み出しています。
せっかくコードバンの財布、革小物、革靴を持つなら「ホーウィン社のコードバンがいい」という人もいます。
5.コードバンの革靴なら<Alden/オールデン>
<Alden/オールデン>は1884年創業のアメリカブランド。
<Alden/オールデン>のコードバンの革靴は上記でご紹介したホーウィン社のコードバンを使用しています。
コードバンの革靴といえば<Alden/オールデン>。
<Alden/オールデン>といえばコードバンと言われるほど、<Alden/オールデン>は人気があります。
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◇コードバンの革靴なら<Makers/メーカーズ>もおすすめ
<Makers/メーカーズ>とは2009年にスタートした日本ブランド。
知名度は高いとは言えませんが、ホーウィン社のコードバンを使用。
コードバンといえばブラック、バーガンディが一般的なカラーですが、<Makers/メーカーズ>ではレアカラーと呼ばれる「NO.4」なども使用。
コードバン好きにはたまらない、こだわりが詰まったブランドになります。
価格:118,250円 感想(0件) |
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6.コードバンの財布なら<COCOMEISTER/ココマイスター>
<COCOMEISTER/ココマイスター>は最高級なレザー、熟練した職人技によってクォリティの高い財布やバッグなどのレザーアイテムを取り揃える日本ブランド。
世界トップクラスともいえる日本の職人による卓越した技術によって手作業で仕上げられています。
最高級な素材はもちろん、丁寧な縫製、芸術的なシンプルなデザインによっても見た目を美しく仕上げています。
<COCOMEISTER/ココマイスター>ではシェルコードバンを生み出すホーウィン社のコードバンを使った財布、バッグが取扱われています。
◇ <COCOMEISTER/ココマイスター>と並ぶ<GANZO/ガンゾ>
<GANZO/ガンゾ>は創業100年以上の歴史がある株式会社AJIOKAが運営する日本ブランド。
老舗レザー会社が受け継いできた伝統技術、最高級の素材によって、シンプルで落ち着いたデザインの財布を生み出しています。
落ち着いた大人のデザインを求める人にはおすすめです。
<GANZO/ガンゾ>では国産のコードバンを使った財布や革小物が取り扱われています。
もちろんコードバン以外の財布も取り扱われています。
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7.まとめ
コードバンとはいったい何の素材なのか?特徴・メリット・デメリット・おすすめの革靴についてご紹介しました。
コードバンは革のダイヤモンドと言われるほど、美しく高級感のある革。
財布や革靴で高級感、上品さを求めるならおすすめの素材です。
コードバンは使い込むほどに味が出てくるので長く愛用することができます。
コードバンの革靴では知名度も意識するならアメリカブランド<Alden/オールデン>。
知名度や人気にはこだわらないのでコードバンの革靴が欲しいという人には<Makers/メーカーズ>がおすすめです。
財布ではエレガンスで芸術的なシンプルなデザインを求めるなら<COCOMEISTER/ココマイスター>。
落ち着いた大人のデザインを選ぶなら<GANZO/ガンゾ>がおすすめです。
今回ご紹介した内容が皆様の財布、革靴などの革製品の参考になれば幸いです。