ビジネスカジュアルにレザージャケットを取り入れたいけれど、「合皮と本革、どっちを選べばいいの?」と迷っていませんか?
素材による見た目や質感の違いはもちろん、価格・耐久性・お手入れ方法・季節感など、選び方には多くのポイントがあります。
スーツ販売歴15年以上の筆者が、**メンズのビジネスカジュアルに映えるレザージャケットの選び方**を、合皮(フェイクレザー)と本革の違いを中心にご紹介します。
レザージャケットを初めて買う方も、買い替えを検討中の方は、参考にしてください。
ビジネスカジュアルにおけるレザージャケットの魅力
レザージャケットはスーツほど固くなく、カーディガンよりも存在感のあるアイテムです。
ビジネスカジュアルでは「ほどよいきちんと感」と「個性の演出」のバランスが重要です。
レザージャケットはスーツジャケットのようなフォーマル感まではないものの、カーディガンやブルゾンより引き締まった印象を与えてくれます。
特にブラックやダークブラウンなど落ち着いた色を選べば、オフィスカジュアルにも違和感なく馴染み、スタイリッシュな好印象を残せます。
大人の落ち着きと男らしさを演出できる理由
本革・合皮問わず、レザー特有の質感は大人の男性らしさを引き立てます。
光の当たり方で表情が変わる素材感は、ウールやコットンでは出せない独自の存在感。
また、細身のシルエットやシンプルなデザインを選ぶことで、清潔感を保ちながら余裕のある雰囲気を演出できます。
特に秋冬のビジネスカジュアルで活躍するアウターとして、レザージャケットは季節感も合わせて利用しやすいのが魅力です。
合皮と本革の基本的な違い
■本革と合皮の違い|見分け方と特徴
1. 表面の模様・質感
- **本革**:動物の皮から作られており、毛穴や血筋、天然のシボ(シワ)、小さなキズ、色むらなどが存在します。不均一で自然な風合いが特徴です。
- **合皮(PUレザー・フェイクレザー)**:人工的に作られるため、模様や質感が均一で規則的。毛穴や血筋はなく、質感もやや平坦です。
2. 断面の違い
- **本革**:切り口は繊維質で毛羽立ちがあり、層構造が見えます。
- **合皮**:断面には布地の基材が見え、その上に樹脂がコーティングされています。
3. 折り曲げたときの変化
- **本革**:柔らかくしなり、折り曲げると自然な筋が入る。使用とともに風合いが深まります。
- **合皮**:硬めで、折り目に数本の不自然なシワが出やすく、ひどい場合は表面が割れたり剥離することもあります。
4. 光沢の違い
- **本革**:自然な奥行きのある光沢。使い込むほど艶が増し、落ち着いた輝きを放ちます。
- **合皮**:やや人工的な反射やビニール感のある光沢が出やすいです。
5. 匂い
- **本革**:タンニンや油分による特有の革の香りがあります。
- **合皮**:ほぼ無臭か、ビニールのような化学的な匂いがします。
6. 経年変化・耐久性
- **本革**:適切に手入れすれば長年使え、色や質感が変化して深みが増します。
- **合皮**:製造から数年で硬化やひび割れ、剥がれが発生しやすく、寿命は短めです。
価格の相場感
本革は素材の希少性と加工の手間が価格に反映され、一般的に**2~5万円以上**の価格帯が多くなります。
ブランドや品質によっては10万円を超えることも。
一方、合皮はデザイン性の高い商品でも**5千円~2万円程度**で手に入り、予算を抑えて流行を試しやすいのが魅力です。
価格差を理解しておくと、購入後の満足度も高まります。
耐久性・経年変化の有無
本革はメンテナンス次第で10年以上着用でき、経年変化による「味わい」が楽しめます。
ただし、水濡れや乾燥による劣化を防ぐための手入れが必須です。合皮はお手入れが簡単で軽量ですが、素材自体の耐用年数は3~5年程度と短め。表面のひび割れや剥がれが起きやすい点には注意が必要です。
長く愛用するなら本革、短期間で複数のデザインを楽しむなら合皮が向いています。
合皮レザージャケットのメリット・デメリット
■メリット(低価格、軽量、手入れが簡単)
合皮レザージャケットは、本革に比べて価格が大幅に抑えられるため、初めてレザージャケットを取り入れるメンズビジネスカジュアルのスタイルにも最適です。
さらに軽量で、長時間の着用でも肩や首への負担が少なく、通勤や外回りなど日常的に使いやすい特徴があります。
■デメリット(耐久性、通気性、経年劣化)
一方で、合皮は耐久性に劣り、数年の使用で表面のひび割れや剥がれが発生する場合があります。
また通気性が低く、長時間着ると蒸れやすいため、季節や状況によっては着心地に影響します。
本革のような使い込むことで増す風合いは得られにくく、経年劣化が美しさにつながりにくい点は留意が必要です。
本革レザージャケットのメリット・デメリット
■メリット(風合いの変化、高級感、長持ち)
本革レザージャケットは、長く使うことで色味や質感が変化するエイジングが楽しめ、他にはない味わいを醸し出します。
上質な革ならではの高級感は、メンズビジネスカジュアルにおける「きちんと感」と「こなれ感」を同時に演出できます。
また、適切な手入れをすれば10年以上使用できるほど耐久性が高く、長期的にはコストパフォーマンスも優れています。
■デメリット(価格が高い、手入れに手間)
最大のハードルは価格で、本革レザージャケットは高額になりやすく、初期投資が必要です。
さらに革は水や汗に弱いため、防水スプレーや定期的なオイルケアが欠かせません。
手入れを怠ると硬化や変色の原因となるため、忙しい生活の中ではやや負担になる可能性があります。
ビジネスカジュアルに合う選び方のコツ
■職場のドレスコードを確認する
レザージャケットをビジネスカジュアルに取り入れる際は、まず職場のドレスコードを確認しましょう。
職場がカジュアル寄りであれば、シンプルなライダースも選択可能ですが、フォーマル寄りの場合はテーラード型や無駄のないデザインが安心です。
■色選び(黒・ブラウン・ネイビーの使い分け)
黒は引き締まった印象で、会議やプレゼンなどきちんと感が必要な日に最適です。
ブラウンは柔らかく親しみやすい雰囲気を演出でき、社内外の交流イベントにも向きます。
ネイビーは落ち着きと上品さを兼ね備え、幅広いコーディネートに対応可能です。
■シルエットと丈感のバランス
ジャストサイズのシルエットはクリーンで知的な印象を与えます。
丈はパンツのベルトライン〜腰あたりが目安で、長すぎるとカジュアル寄り、短すぎるとアクティブさが強調されます。
季節別コーディネート例
■春・秋の軽快コーデ
軽めのシャツや薄手ニットにレザージャケットを羽織れば、朝晩の寒暖差にも対応でき、爽やかな印象を保てます。
足元はローファーやレザースニーカーでビジネスらしさをキープ。
■冬のインナーレイヤード術
冬はタートルネックや厚手のウールニットを中に着込み、さらに薄手のインナーダウンを重ねると防寒性アップ。
コートの代わりに羽織る場合は、タイトすぎないシルエットを選ぶのがコツです。
レザージャケットの購入・お手入れのポイント
■本革のメンテナンス方法
本革は定期的に専用クリームで保湿し、柔らかさと光沢を保ちましょう。雨や湿気に弱いため、着用後は風通しの良い場所で陰干しし、カビ防止のために乾燥剤を使うのもおすすめです。
■合皮の劣化を防ぐ方法
合皮は直射日光や高温多湿を避けて保管します。柔らかい布で定期的に乾拭きし、表面のホコリや汚れを落とすことで剥離やひび割れを軽減できます。過度な折り畳みも避けましょう。
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ビジネスカジュアルにレザージャケットを取り入れるには、職場の雰囲気や用途、季節に合わせた着こなしが重要です。
本革は経年変化を楽しめ、合皮は軽量で手入れが簡単と、それぞれに魅力があります。
自分のライフスタイルとドレスコードに合った一着を選び、適切にメンテナンスすることで、長く愛用することができます。
ビジネスカジュアルのレザージャケット選びでお悩みの人は参考にしてください。
今回ご紹介した内容が皆様のお役に立てば幸いです。