結婚式、お葬式で着る「略礼服」。
「略礼服とはなんなのか?」「スーツとは違うのか?」
フォーマルな服装選びでお困りの人も多いです。
フォーマルなシーンでの服装選びの失敗は恥ずかしいもの。服装選びの失敗がそれなりの年齢であれば、さらに恥ずかしいです。
スーツ販売歴15年以上の筆者が「略礼服」「略礼服とスーツの違い」についてご紹介。
略礼服選びで不安な人は参考にしてください。
略礼服とは?
略礼服は、フォーマルな場にふさわしい服装でありながら、最も格式が低いタイプの礼服です。
略礼服は正礼装や準礼装に比べてカジュアルなため、冠婚葬祭などの様々なフォーマルなシーンで柔軟に対応できる服装です。
礼服のなかでも着用機会が多いのが「略礼服」と呼ばれる装いです。
結婚式では、ゲストとしてブラックスーツやダークスーツを着用することが一般的です。
また、葬儀や告別式で平服指定がある場合や、急な弔問の際には、略礼服が適しています。
略礼服はフォーマルな場において、格式を保ちながらも柔軟に対応できる選択肢として重要です。
略礼服とビジネススーツとの違い
略礼服とビジネススーツは、見た目が一緒のように感じる人もいます。
略礼服とビジネススーツは色、素材、デザインにおいて違いがあります。
略礼服は、よりフォーマルな場にふさわしい装いを提供するために、特定の色や素材、デザインを採用しています。
一方、ビジネススーツは、ビジネスシーンにおける機能性とスタイルを重視した構造になっています。
略礼服とビジネススーツの違いの具体例
色・・略礼服は漆黒で光沢を抑えたデザインが基本で、特に冠婚葬祭の場で重んじられます。
対して、ビジネススーツは光沢のある黒色やその他の色が一般的で、商談やオフィスでの使用を考慮しています。
素材・・略礼服はウール100%などのマットな質感の素材を用いており、ビジネススーツはウールとポリエステルの混紡など、耐久性や快適さを兼ね備えた素材を採用することがあります。
デザイン・・略礼服はジャケットの襟にステッチが入っていないことが多く、ベントがないのが一般的です。これに対して、ビジネススーツは襟にステッチが入り、ベントがあるデザインが多く見られます。
略礼服とビジネススーツは、それぞれの用途に応じた色、素材、デザインを持ち、見た目が同じように見えるかもしれませんが、違いがあります。
略礼服とビジネススーツは兼用できる?
「略礼服とビジネススーツといっても似たような見た目なので兼用できるのでは?」と考える人も多いです。
残念ながら、略礼服とビジネススーツは兼用できません。
略礼服はご紹介したようにフォーマルな場に特化したデザインと素材で作られており、特に色や質感が場の雰囲気に合わせて選ばれています。
一方、ビジネススーツは仕事や日常のビジネスシーンでの使用を目的としており、デザインや素材が異なります。
結婚式ではビジネススーツでも許容される場合がありますが、葬式では略礼服が求められます。
葬式で光沢のあるビジネススーツを着用すると、場の雰囲気にそぐわず、マナー違反とされることがあります。
同じ黒のスーツでも、略礼服は光沢がない深い黒色で、葬儀などの厳粛な場に適しています。
礼服とビジネススーツはそれぞれの用途に応じて選ぶべきであり、兼用は避けるべきです。社会的なマナーを守るためにも、場にふさわしい服装を選びましょう。
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スーツ販売歴15年以上の筆者が「略礼服」「略礼服とスーツの違い」についてご紹介しました。
略礼服とスーツは同じように見えて違いがあります。
フォーマルシーン、ビジネスシーンで使い分けなければなりません。
今回ご紹介した内容が皆様の参考になれば幸いです。