婚約指輪・時計のハイジュエリーで使われる宝飾石の「ダイヤモンド」。
「ダイヤモンド」は名前、高級素材ということを何となくは知っているが詳しくは知らないという人は多いです。
多くの人を魅力するダイヤモンドとはいったい何なのか?何故高いのか?特徴についてご紹介します。
目次
1.ダイヤモンドとは?
2.ダイヤモンドはいつ誕生?
3.ダイヤモンドの特徴
4.ダイヤモンドの評価基準
5.ダイヤモンドは何故高い?
1.ダイヤモンドとは?
「ダイヤモンド」と聞くとアクセサリーなどに使われている高い石ということくらいで「何でできているのか?」、「どのようにできるのか?」知っている人は少ないです。
ダイヤモンドとは化学式「C」で表される純粋な炭素で出来ている珍しい宝石です。
同じ宝石のルビー、サファイアはアルミニウムと酸素、エメラルド、アクアマリンは4種の元素で構成されています。
ダイヤモンドは単一の元素で構成される宝石であり、ダイヤモンド結晶構造と呼ばれる特殊な構造をしています。
ダイヤモンドは高温、高圧、急上昇と一定の状況下で条件が揃わなければ出来上がりません。
ダイヤモンドは地下おおよそ100マイルのとても深いところ、マントル内で出来ます。
※1マイルはおおよそ1.6キロメートル
炭素原子を包んでいる岩石が高温で溶けると炭素原子が出てきます。
この炭素原子が「超高温」、「超高圧」の環境下で結びつくとダイヤモンド結晶の形成が始まります。
ダイヤモンドは火山の爆発とともにマッハ1.8というスピードで「急上昇」し地表の近くまで上がってきます。
ゆっくりとしたスピードだとグラファイトと呼ばれる真っ黒なただの石になっています。
そのため「急上昇」というのもダイヤモンドが生まれる家庭で重要です。
ダイヤモンドはさまざまな条件が重ならないと出来上がらない奇跡の石、宝石の王様であり、宝石でも唯一鑑定書がつく宝石なのです。
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2.ダイヤモンドはいつ誕生?
ダイヤモンドはいつ頃から誕生したのか?
どこの国で採掘されているのか?ということは知らない人は多いです。
ダイヤモンドの誕生はおおよそ10億年前という説や43億年前、生命が誕生する前など色々説があります。
諸説がありますがかなり大昔に誕生したということです。
ダイヤモンドは紀元前4世紀ごろからインドで取引され、王族や富裕層向けでしたが1400年代にはヨーロッパでファッションジュエリーとしての地位を確立して今に至ります。
今では指輪、時計、ネックレスなどさまざまなアクセサリーで使用されています。
ダイヤモンドは1900年頃は南アフリカの鉱山が原石の生産量90%を占めていましたが、採掘が地表から地下へと移動したため産出量が少なくなり、コストもかかるようになりました。
しかしこれによりカッティングやポリッシュの技術が向上しコスト削減、ダイヤモンドの外観の向上につながりました。
現在はロシア、ボツワナ、オーストラリアなどさまざまな国で採掘されています。
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3.ダイヤモンドの特徴
ダイヤモンドは上記でご紹介したように単一の元素で構成されています。
原子同士が強く結合しているため自然界に存在する物質の中で最も硬いと言われており、「硬度の高さ」が特徴です。
硬度の高さに加えて無色透明で輝かしい透き通るような美しさも特徴です。
ダイヤモンドは最も硬いということで割れることはないと思っている人もいますが、衝撃にはさほど耐性がありません。
ハンマーで叩いたり強くぶつけたりするとダイヤモンドでも割れてしまうこともあります。
美しい輝きで人を魅了するダイヤモンドは大きければ華やかさを演出し、小さければ上品で清楚な印象を演出します。
4.ダイヤモンドの評価基準
ダイヤモンドにはGIA(アメリカ宝石学協会)によるCを頭文字にした4つの評価基準「4C」と呼ばれるものがあります。
◇カラット/Carat
カラットはダイヤモンドの重さを表す単位のこと。
1カラット0.2グラムであり大きくなればなるほど価値が上がります。
1カラットの重さは0.2グラムですが大きさはどれくらいなのか?
1カラットの大きさは直径おおよそ約6ミリ、0.5カラットはおおよそ約5ミリ、0.1カラットはおおよそ3ミリと言われています。
現在は0.2カラット、0.4カラットほどが主流とされています。
0.1カラット以下のダイヤモンドは「メレダイヤモンド」と言われメインの宝石を際立たせる石として使われることもあります。
◇カラー/Color
ダイヤモンドは色によってのアルファベットでランク付けされています。
ダイヤモンドは全て無色というわけではありません。
ダイヤモンドには黄みがかったものがあり黄みが濃くなるほど評価が下がっていきます。
□評価基準
D.E.F・・無色
G.H.I.J・・ほぼ無色
K.L.M・・わずかに黄みがかっている
N〜Z・・薄い黄色、黄色
ダイヤモンドは無色に近ければ近いほど価値が高くなります。
D〜Hであれば肉眼で判別できる人は少ないと言われています。
ダイヤモンドには「ファンシーカラー」と呼ばれる赤、青、紫、緑、ピンクといった色がついた天然物が発見されることがあります。
ファンシーカラーのダイヤモンドはノーマルダイヤモンドとは別に希少性があります。
ダイヤモンド原石の総生産のおおよそ2%ほどしかないともいわれています。
◇クラリティ/Clarity
クラリティはダイヤモンドの透明度を表すもの。
石のキズ、インクルージョンと呼ばれる内包物の状態によって評価されます。
内包物のインクルージョンの位置や状態によって透明度が変わることがあり、透明度も妨げるものは低評価になってしまいます。
□評価基準
FL・・インクルージョンやキズが見つからない
IF・・若干のキズが表面にある
VVS・・発見は難しいインクルージョンがある
VS・・VVSより発見しやすいインクルージョンがある
SI・・肉眼では困難だが簡単に発見できるインクルージョンがある
I・・肉眼で簡単に発見できるインクルージョンがある
◇カット/Cut
カットはダイヤモンドの加工後の評価。
ダイヤモンドの美しい輝きは職人の技術によってもたらされます。
そのため原石の良さをうまく引き出されているかをバランスと言われる「プロポーション」、研磨状態の「ポリッシュ」、対称性の「シンメントリー」の3つを統合して5段階のカットグレードで評価します。
□評価基準
エクセレント/excellent・・最上級
ベリーグッド/very good・・とても良い
グッド/good・・良い
フェア/fair・・まずまず
プア/poor・・基準値を下回る
プロポーション、ポリッシュ、シンメントリーの3つとも全てエクセレント評価のダイヤモンドは「トリプルエクセレント」と呼ばれます。
ダイヤモンドの輝きにはいくつかの特性があります。
ブリリアンス・・白色の光が美しく放たれている
ディスパーション・・屈折反射によって虹色を放つ
シンチレーション・・反射する光によってきらめきをはなつ
5.ダイヤモンドは何故高い?
ダイヤモンドは採掘をしただけで美しい輝きを放つわけではありません。
原石が磨かれることによって美しい輝きを放ちます。
ダイヤモンドは採掘してから加工するのに多くの手間と時間がかかります。
ときには手作業も必要になることもあります。
そしてダイヤモンドは採掘量は少なくはありませんが宝飾として使えるダイヤモンドになるのは1割程度と言われています。
半カラットの重量の宝石の原石を一粒回収するのにおおよそ1トンもの岩を処理しなければならないとも言われるほどの希少さと手間がかかります。
ダイヤモンドを採掘するにもダイヤモンド鉱山は辺境地や遠隔地にあるため費用もかかってしまいます。
このため指輪・時計のアクセサリーで使われる宝飾石のダイヤモンドは希少であり、加工の手間暇、コストがかかるため必然と価格は高くなってしまいます。
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多くの人を魅力するダイヤモンドとはいったい何なのか?何故高いのか?特徴についてご紹介しました。
ダイヤモンドのことを知るとダイヤモンドの付いたアクセサリーの価格の高さが少しは理解できると思います。
今回ご紹介した内容が皆様の指輪・時計などアクセサリー選びの参考になれば幸いです。